10/1(日)、ブルグミュラーコンクール、仙台1地区大会が開催されました。
教室からは7名の生徒さんが参加。
みんな、本当によく頑張りました。
さて、参加した生徒さんの中に、こんな子がいました。
6年生ピアノ男子。
コンクールは今回が2回目です。
去年の1回目は入賞に手が届かず、今回は「去年のリベンジ」だったのです。
実は色々な事情が重なって、お母さんは「ピアノのレッスンは5年生まで。」と考えていらっしゃいました。
でも、彼は
「どうしても次のブルグミュラーコンクールで、リベンジしたい」
と言い、お母さんはその気持ちを汲んでくださって、6年生になってもレッスンを続けさせることにしました。
一年間、コンクールに照準を合わせ、指の強化を図り、教本を進め、ピティナステップにも何度も参加しました。
何度も何度もレッスン室をレンタルして練習しに来ていました。
付き添うお母さんもお仕事の合間を縫って、本当に大変だったことでしょう。
コンクールで弾くのは、たった一曲で、しかもたった数分なんですけどね。
そこに至るまでには、見えない努力が本当にたくさん。
いよいよコンクール当日。
弾いた曲は「タランテラ」です。
一年前は弱々しかったはずのピアノの音が、まるで別人の弾くピアノの音のよう。
前日の弾きあい会の時よりも、さらに音量が増し、気持のこもった音になっていました。
彼の一年間の努力と「リベンジ」の思いが伝わってきて、聴きながら胸がつまりました。
(八木先生が受け持つ生徒さんなので)私は彼のレッスンはしていませんが、頑張る姿をずっと見てきたのでね。
演奏が終わって結果発表になるまでの少しの時間、近くの店で、お母さんと彼、八木先生と4人でお茶を飲みました。
ちょっとだけミスしたところを気にする彼。
完ぺきに弾きたかったかったし、結果が気になるよね。
でもね、結果はどこでどうなるか、わからない。
八木先生と私が、どんなに大丈夫!と思っても、ダメな時はダメだし、そこはもう神様しかね。
そう言いながら、心の中では「勝たせてやりたい」と思う。
でも、時に神様は残酷で「これ以上頑張れない」というくらい頑張った子にもノーを突きつける。
どうかな・・・
会場にもどって結果発表。
発表の会場は狭いので、付き添いは1名までとアナウンスがあり、私は見に行くことができません。
お母さんと彼は4階へ。
私は1階で待ちました。
すると、ほんの数分で彼が戻ってきて
「通りました」
ボソッと一言。(予選通過)
「え?! もう発表になったの?!」
なんとあっけない結末。
ガッツポーズとか、「やったーー!」とか、そういうのはないんでしょうか(笑)
男の子ですね。
熱い思いは、まったく見せず、ほんとにクール(笑)
でも、あ~~、良かったなぁ。
努力が実って、本当に良かった!
まだ小学生なのに、これだけ本気で向き合えるものがあるっていうのがすごいですね。
さぁ、次はファイナル!
さらに曲を磨いて頑張らなくちゃね。
お母さんからは、「またレッスン室のレンタル、お願いします」と言われ、張り切る私。
いや、私が張り切っても仕方ない。
でも、応援だけはできるなぁ。
さて、今回のブルグミュラーコンクール。
2週間前には発表会。
前日には同じ会場で、弾きあい会を行いました。
準備万端で臨んだせいもあってか、3人の生徒さんが特別賞をいただき、優秀賞をいただいた生徒さんもいました。
本番で力を発揮するために、やはり人前で弾いておく、ホールで弾いておくのは大事ですね。
またこれからも弾きあい会をやっていこうと思いました。
そして・・・
結果は人それぞれ。
結果にこだわりすぎることなく、一人一人の目標に向かって、これからもピアノを楽しんでいってもらえたら嬉しいです。
さぁ、今日もレッスンだ!