発表会では毎回、お辞儀からピアノを弾くまでの時間を利用してコメントを読み上げます。
こんなコメントをくれた子がいました。
「この曲は、幼稚園で歌った思い出の曲なので、伴奏してくれた先生のように弾きたいと思って練習してきました。
天国にいるおじいちゃんに聴かせたいし、おばあちゃんには元気をあげたいです。」
幼稚園の先生は憧れの先生だったのでしょう。
この子は弾き歌いをしました。
きっと天国のおじいちゃんに、歌声は届いたと思います。
おばあちゃんは会場で、どんなにか嬉しかったことでしょう。
誰かのためにピアノを弾く。
素敵なことですね。
私も、私のために弾いてもらったことがあります。
発表会を最後に、ピアノのレッスンに終止符を打つと決めた生徒が
「これまで教えてくれた先生のために弾きます」
とコメントをくれました。
高校生の男の子でした。
嬉しかったです。
多分一生忘れない。
物は壊れたりなくなったりするけど、こういう贈り物ってなくならない。
「誰かのために」
素敵ですよね。